【金縁のティーカップのお手入れ方法】洗い方・NGなこと

:2024/01/21

【金縁のティーカップのお手入れ方法】洗い方・NGなこと

金縁が施されているティーカップは、ゴージャスで高級感があって魅力的ですよね。
しかし、金縁は金を使用しているため、取り扱いには気をつけないとせっかくの金彩が取れてしまうことがあります。
この記事では、金縁のティーカップについて、洗い方やお手入れ方法、やってはいけないNGなことなどについてまとめました。
正しいお手入れで、お気に入りの金縁のティーカップを長く使ってくださいね。

ティーカップの金縁とは

デパートなどの食器売り場などでも一際目を引く、金縁が施されているティーカップ。
金縁とは、食器などに施されている金の縁取りです。
繊細で美しい金彩の装飾は、まるで貴族の生活を彷彿とさせるようでゴージャスで素敵ですよね。

ティーカップの口元や皿の縁に塗られている金縁は、日本に昔からある技法のひとつの口線加工(くちせんかこう)の一種です。
口線加工とは、縁線加工(ふちせんかこう)という名前でも呼ばれ、陶器の縁の部分だけに全体とは異なる色を塗る技法です。

この口線加工を用いると、金だけではなくプラチナやパラジウムなどの素材を使用して、銀線を引くことができます。
金縁の食器は華やかな高級感にあふれていますが、銀線を施された食器には金とは違うシックな魅力がありますよ。

金縁が施されているティーカップの洗い方

金縁が施されているティーカップは、長く美しいままで使用するには手洗いがおすすめです。
キッチン用合成洗剤を使い、柔らかいスポンジなどで洗いましょう。
また、金属タワシや研磨材入りスポンジ、クレンザーなどは、傷が付く恐れがありますので避けてください。

年月を経ると、金縁のティーカップの金彩が薄くなることがあります。
これは、金スレと呼ばれる現象で、経年劣化によるものです。
人の手に振れることなどによって、長い年月ののちに摩擦が生じて金縁が薄くなります。
経年劣化は仕方ないことですが、手洗いで丁寧にお手入れすることで、金縁のティーカップを長く愛用することができるでしょう。
使わない時は、汚れや劣化を防ぐためにもケースなどに保管しておくと良いかもしれません。

金縁のティーカップにNGのこと

純金をコロイド化した「金」で描かれている、とても繊細な金縁のティーカップ。
金縁のティーカップを取り扱うには、避けたほうが良いことがたくさんあります。
うっかりやりがちなNGのお手入れ方法についてご紹介します。

  • 「MICROWAVE SAFE」と表示のある食器以外の、電子レンジの使用
  • 「OVEN SAFE」と表示のある食器以外の、オーブンの使用
  • 直火、IHクッキングヒーターを使う
  • 金属タワシや研磨材入りスポンジ、クレンザーなどで洗う
  • 手洗いせず、食器洗い乾燥機を使う

なぜティーカップの金縁はレンジや食洗機の使用で剥げるのか

電子レンジも食器洗い乾燥機も、身近にあり大変よく使う家電です。
これらの家電が金縁のティーカップにも使えると便利ですが、実はおすすめできません。
それは、せっかくの金縁が損なわれてしまうから。
なぜティーカップの金縁は、電子レンジや食洗機の使用で剥げてしまうのかについて解説します。

電子レンジの場合

金縁や銀縁の食器を電子レンジで使用すると、ショートしてしまい縁取りが消えてしまうという現象はよく知られていますよね。
この理由は、電子レンジのマイクロ波が金属に反応し、火花を散らしてしまうためです。
ショートすると金彩のあった部分が黒く変色してしまったり、まだら模様になってしまったりと大変残念ことになるので注意しましょう。

食器洗い乾燥機の場合

では、食器洗い乾燥機で金縁が剥げるという理由はどうなっているのでしょうか。
食器洗い乾燥機は、温水による洗浄や乾燥工程で機械内が高温になります。
そのほか、専用洗剤による化学反応も懸念されます。
高温と化学反応により金縁が変質してしまう恐れがあるので、避けたほうが良いでしょう。

また、食器洗い乾燥機による洗浄を長期にわたって続けると、金縁の損傷のほかに絵柄の色あせや表面に細かな傷が生じる場合があります。
金縁のティーカップセットなど大切に使いたい高価な食器は、食器洗い乾燥機による洗浄は避けたほうが良さそうです。

ティーカップの金縁を修理するには

割れた食器をリメイクする方法として、近年金継ぎが注目されています。
金継ぎとは陶磁器の割れや欠け、ヒビなどの破損部分を漆で接着し、金などの金属粉で装飾する、日本の伝統的な修理技術です。

こうした方法でもティーカップの金縁を修理することはできると考えられますが、より完全な形で金縁を修理したい場合は、やはりメーカーや陶器専門店へ問い合わせてみることをおすすめします。

まとめ

ティーカップの口元や皿の縁に塗られている金縁は、高温や摩擦、化学変化に弱いので洗い方や取り扱いに注意が必要でした。
金縁のティーカップは、電子レンジや食器洗い乾燥機を使うことは避けましょう。
手洗いで丁寧に洗うと、美しい輝きが長持ちしますよ。
経年劣化による金縁のスレや黒ずみも味のひとつではありますが、本格的な修理を希望する場合はメーカーなどへ相談してみるのがおすすめです。

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