常夏の東南アジアの島国インドネシアは、コーヒーばかりでなく紅茶大国でもあるのをご存じですか?
世界最多の大小の島により成り立つインドネシアには、ジャワティーで知られるジャワ島などの紅茶の産地が存在します。
この記事では、世界の主要紅茶生産国、インドネシアの紅茶ブランドについてまとめました。
インドネシアの紅茶ブランドの特徴や、歴史などについてもご紹介します。
インドネシアは紅茶生産大国
インドネシアとは、赤道にまたがる約17,000もの大小の島により成り立つ島国です。
コーヒーの印象が強いかもしれませんが、実はインドネシアは紅茶大国。
ジャワ島やスマトラ島は、ジャワコーヒーやスマトラコーヒーの名前で知られるコーヒーの生産地としても世界的に有名です。
その一方で、この2つの島はインドネシアを代表する紅茶生産地でもあります。
インドネシア国内の紅茶生産量の約65%はジャワ島で、約25%はスマトラ島で生産されています。
ジャワ島産の紅茶は、日本では「ジャワティー」として広く普及していますので、飲んだことがある方も多いでしょう。
また、スーパーなどでも買い求めやすいリプトンのイエローラベル紅茶には、ケニア産の紅茶と合わせてインドネシア産の茶葉も入っています。
リプトンの紅茶を飲んだ時は、知らず知らずインドネシア産の紅茶も口にしていたかもしれませんね。
インドネシアの紅茶の茶葉の種類と特徴
インドネシアの紅茶の種類は、主にジャワ島で生産されるジャワ紅茶と、スマトラ島で生産されるスマトラ紅茶とに分けられます。
それぞれの茶葉の特徴についてみていきましょう。
ジャワ紅茶
インドネシアの紅茶生産量の半割以上を占める代表的な紅茶産地、ジャワ島で生産される紅茶です。
標高のある高原地帯や山の間に茶葉が生産されることが特徴で、それにより昼夜の寒暖差によって霧が発生します。
その霧と、水はけの良い火山性の土壌が、良質な茶葉を生み出すのです。
温暖で気候の変動が少ないジャワ島では、一年中茶葉の収穫ができます。
気候や地形がスリランカ(旧セイロン国)と似ているので、味わいはセイロンティーに近いと言われています。
日本で広く飲まれている大塚製薬のJAVA TEAも、ジャワ島産の紅茶を原料に作られていますよ。
- 味
セイロンティーに近いクセがなくまろやかな風味 - 香り
爽やかでフレッシュ - 水色
クリアな赤色や赤褐色
スマトラ紅茶
インドネシアの4大島のひとつ、スマトラでは国内の紅茶の生産量の約2割を担っています。
メダン高原などで栽培され、定期的な降雨と栄養豊かな火山性の土壌で、オールシーズン安定したクオリティの茶葉を収穫することが可能です。
クセや渋みが少ないので、ブレンドティーにもよく利用されます。
- 味
ジャワ紅茶よりもコクがあり、ほのかに甘くマイルドな味わい - 香り
弱めでクセがない - 水色
黒味を帯びた赤褐色
インドネシアのおすすめ人気紅茶ブランド一覧
インドネシアのおすすめの紅茶ブランドをご紹介します。
お土産に迷ってしまい何を選べばわからない時などは、インドネシアの有名紅茶ブランドをセレクトしてみるのはいかがでしょうか。
サリワンギ
サリワンギは、1973年に発売されているロングセラー製品でインドネシアで最も飲まれている紅茶です。
非常に知名度の高い銘柄で、「インドネシアの紅茶と言えば、サリワンギ」とも言われ、お土産として人気があります。
ジャワ島で生産された茶葉を使っており、クセのないすっきりとした味なので、どのような食事にも合うでしょう。
ティーバッグなので、茶葉を計量する必要がないので、手軽に飲むことができます。
日本で取り扱いをしているお店は非常に少ないようなので、楽天市場やアマゾンなどの通販を利用するのがおすすめです。
イーストジャワ&コー オーガニック
ジャワ島のハリウム高原で火山灰土で栽培された、オーガニックのジャワ紅茶です。
バランスの良い味が特徴で、パッケージがおしゃれなのでお土産にも喜ばれるでしょう。
紅茶が製造されるまでの工程を表現したイラストが内箱に描かれているのも楽しめます。
タッソ
ジャワ島産の茶葉にジャスミンの花や、レモングラス、ピーチなどの香り付けをした三角柱のおしゃれなパッケージの紅茶です。
おいしく香りが良いので、日本人からも評判の良い紅茶です。
WRP ダイエットティー
代謝プロセスを助け、炭水化物の吸収を減らすダイエットティーです。
デトックス効果も期待できる、ヘルシーなジャワ紅茶です。
安い値段ではありませんが、インドネシアの高級紅茶として、美容に関心がある方やヘルシーな飲み物が好きな方へ贈ると喜ばれるでしょう。
ムスティカ・ラトゥ スリミングティー
化粧品ブランド、ムスティカ・ラトゥが販売する紅茶です。
天然成分を使用し、食後に飲むだけで体がスッキリすると評価が高く、日本人の女性にも関心を持たれています。
ジャカルタやバリ島の、お土産の定番品として人気です。
インドネシアの人気ブランドの紅茶を買うには
インドネシアの人気ブランドの紅茶を購入する方法を、店舗と通販に分けてご紹介します。
店舗
先にご紹介したサリワンギやタッソ、ムスティカ・ラトゥのスリミングティーやイーストジャワ&コー オーガニックのジャワ紅茶、WRPのダイエットティーは、現地のコンビニやジャカルタの「ザ・フードホール」というスーパーマーケットで購入できます。
ジャカルタの最新トレンドが生まれるスポット、スナヤン地域のモール地下にあるスーパーマーケットです。
インドネシアに行かれた際は、これらの紅茶ブランドをぜひ飲み比べしてみてはいかがでしょうか。
通販
ここからは、インドネシアの人気ブランドの紅茶を購入できる、おすすめの通販サイトをご紹介します。
楽天市場やアマゾンなどの売上ランキングなどに目を通して、売れ筋商品や口コミの違いなどを比較してチェックするのも良いでしょう。
セレクティー
静岡県静岡市にある、紅茶とスイーツを専門に輸入や製造販売をしているお店です。
アジアやアフリカの各地から原料茶を輸入し、産地の本物の味を提供しています。
紅茶とよく合うチョコレートや、ケーキなどのスイーツも販売しているのも嬉しいポイントです。
どのような食事とも合いやすい、クセのないインドネシア産ブランドの紅茶と一緒に楽しむのはいかがでしょうか。
インドネシアの紅茶ブランドの歴史と変遷
インドネシアで紅茶産業が盛んになったきっかけは、1826年の昔にオランダの植民地であった東インド会社が大規模な茶の栽培に成功したことにあります。
1890年以降にはインドネシアで紅茶産業が確立されましたが、インドネシアの茶畑は、第2次世界大戦や独立に伴う混乱で壊滅的な打撃を受けてしまいます。
大戦後は食糧難のために、多くの茶畑が食料農作物やコーヒーへ転作したそうです。
その後、1965年に政府が茶畑の一部を国有化するようになりました。
1965年以降には紅茶の生産量が増え、現在に至っていると言われています。
男性も女性もよく紅茶を飲むインドネシアでは、お茶文化が広く根づいていますが、多くのインドネシア産の紅茶はブレンド用に輸出されることが多いようです。
インドネシア産の紅茶は、今後にかけて世界的な紅茶ブランドに成長するのが期待されるでしょう。
まとめ
インドネシアは紅茶の生産量が多い国です。
ご紹介したサリワンギやタッソ、スリミングティーなどのインドネシア産の人気ブランドの紅茶は、お土産にも大変おすすめです。
ジャワ紅茶もスマトラ紅茶もクセがなく、飲みやすい紅茶です。
渋みも少ないので、お好きなフルーツなどと合わせてオリジナルブレンドも楽しむことができますよ。
インドネシアのブランド紅茶にご興味がある方は、ぜひいろいろアレンジして飲み比べてみてはいかがでしょうか。